「まだむし歯とかないけど…？」と言われることもありますが、むし歯がない、きれいなお口だからこそ、今の状態を維持するために、ぜひプロのお手入れを体験させてあげてください。治療に来たら、クリーニングをしたり、フッ素を塗ったり、お口の中にいる細菌の管理をします。また、自分で上手に歯が磨けるように、一緒に歯みがきの練習もします。
　これらを数ヶ月に１回、定期的に行うことで、ほとんどのむし歯は予防できます。普段見ているだけでは気づくことができない、ごくごく初期のむし歯を見つけることができます。初期の小さなむし歯であれば、本当に簡単な治療で終えることができます。逆に痛くなってから歯医者に行くと、手遅れの場合が多く、治療も大変な事が多いのです。

　残念ながらむし歯になって歯に穴があいてしまったら放っておいても決して元には戻りません。治療が必要になりますが、歯医者に来るのが初めてのお子さんや、以前歯医者で痛い思いをしているお子さんは、大抵の場合なかなかうまく治療が進みません。まずは治療や器具に対する恐怖心を取り除く事から始めます。そうする事で自ら進んで治療を受けてくれるようになります。

　むし歯は風邪などように、人から人にうつる「感染症」です。
生まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌がいないため、むし歯になることはありません。
しかし、2歳半になるくらいまでに周りの大人からのスキンシップを通してむし歯菌に感染すると言われています。
お子さまへのむし歯菌の感染に注意を払い、成人まで健康な歯を維持することができれば、一生、むし歯のない歯でいられる可能性が高くなります。感染症である以上対策が可能ですので、正しい知識で子どもをむし歯から守ってあげましょう。

　お子さんがむし歯になってしまう主な原因は母子感染です。お子さんがお腹にいる時、つまりマイナス1歳の時、お母さんのお口の中をキレイにしておかないと、お子さんが生まれてから悪いむし歯菌をたくさんうつしてしまう危険性があるのです。それだけでなく、妊娠中のお母さんが歯周病だった場合、早産や低体重児の出産の確率が上がってしまうというデータも報告されています。
妊娠中の口腔ケア（予防）と治療は、お母さんだけでなく、お子さんの健康を守るためにも大切なことなのです。

就学前のお子さんはなるべく午前中にお越しください（午後からは眠たくなったり精神的に不安定になりやすいです）