先日、当院スタッフの治療を行いました。虫歯の治療で型取りをして詰め物を入れたのですが、今回はセラミックによる治療を行いました。
一般的な保険治療ではいわゆる銀歯になります。日本の保険制度で認められている金属は金銀パラジウム合金というものが用いられます。歯科用合金は口の中で機能しますので金、白金、パラジウムの貴金属が75%以上含まれていないと化学的に安定せず口の中で溶けだす危険性があります。日本のJIS規格ではこの金銀パラジウム合金は約30%しか貴金属が含有していません。とくにパラジウムは金属アレルギーを起こしやすいので、ヨーロッパでは使われない傾向にあります。ドイツの保健省では、歯科業界に対して金銀パラジウム合金とアマルガム(水銀を含む合金で日本でも昔よく使用されていましたが今は全く使用されていません)を使用しないように勧告しています。スウェーデンでも、すでに1987年の段階で政府が同様の発表をしています。パラジウムフリー=パラジウムが入っていないので安全です!! といった広告もあるくらいです。そんな金属を日本は未だに第一選択金属として使用しているのです。残念ながら保険治療ではこの金属しか使用できないために我々歯科医師は渋々使用しているという現状です。もし僕自身が治療を受けるにあたって、この金属は絶対に使用しません。金属を用いるなら化学的に安定し生体親和性の高く、なおかつ加工精度も高い金合金かセラミックを選択します。セラミックを用いた治療は患者さんが1番分かりやすいところで言えば見た目が美しい!ということになりますが、実は見た目以上に体にとって優しいかどうかという事が何より大事な事だと考えます。
皆さんもお口の中の金属を今一度見直してみては如何でしょうか?
装着前
装着後
装着前
装着後